コラム

2026/02/18 コラム

「過去の相続」の登記猶予期限まで、あと約1年です

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弁護士の末広でございます。 

2024年(令和6年)41日から相続登記が義務化されて、もうすぐ2年が経過しようとしています。

今回は、猶予期限が迫っている「制度開始前に発生した相続の登記」について解説します。

  1. 猶予期間は「2027年(令和9年)331日」まで

制度開始前に相続し、まだ登記をしていない不動産について、3年間の猶予期間が設けられました。

その猶予期限が、2027331日と約1年後に迫っています。

この猶予期間を過ぎると、過料の対象となる可能性があります。

  1. 正当な理由がない場合は「10万円以下の過料」

期限内に登記申請を行わなかった場合、正当な理由がない限り、10万円以下の過料が科される可能性があります。

  1. 遺産分割協議がまとまらない場合の対応方法

「親族間で揉めていて、誰が不動産をもらうか決まらない」

弁護士として相談を受ける中で、登記ができない理由の多くはこれです。

しかし、話し合いが長引くからといって放置はできません。その場合の対策として「相続人申告登記」(不動産登記法76条の3)という制度があります。

これは、「私が相続人の1人です」と法務局に申し出るだけの簡易な手続きであり、他の相続人の協力がなくても行うことが出来ます。これを期限内に行っておけば、最低限の登記義務を果たしたことになり、過料を免れることができます。

なお、「法定相続分による相続登記」があり、これによっても3年以内の登記義務を果たすことはできます。しかし、この方法による登記をすると、いったんは不動産が共有状態となるため注意が必要です。

 

いずれ上記は“ひとまずの措置”に過ぎず、遺産分割を済ませなければ問題は解決しません。

遺産分割の争いがあり、登記が進まない場合は、早めにご相談ください。

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